濁川温泉 五色の湯 古いが故の心地よさ、湯質も最高

●濁川温泉では「にこりの湯」や「ふれあいの里」に人が集まっていますが、カルデラ内には古い温泉宿がいくつか点在していて興味をそそられます。濁川のバス停の目の前にある「五色の湯」もかねてから気になっていた温泉宿の一つでした。一見するとごく普通の民家のようで、ガラス戸に五色の湯と書かれていなければ、気付かないかもしれません。

●「ウチは古いまんまのお風呂で申し訳ないが・・・」と案内された廊下や脱衣所の床が多少斜めなのも愛嬌です。ほぼ正方形の建物の浴室を対角線で半分に仕切り、奥の直角二等辺三角形が浴室、残りの三角形をさらに半分にしてかつては男女の脱衣所にしていたようです。現在では右側の脱衣所は閉鎖し、左の脱衣所のみです。すなわち、脱衣所ひとつ、浴室ひとつの混浴ということです。

●その対角線に面して半円の主浴槽があり、直角部分には長方形の高温浴槽があります。湯華の豊富な笹濁り色のお湯は、最初に硫化水素臭を感じ、あとからは油臭というかプラスチックの焦げたような匂いがします。口に含むとさび味と何とも言えないエグ味を感じました。肌への感じとしては濃厚で、かつ若干のキシキシ感です。同じ濁川温泉でも、微妙に泉質が異なるのが、また魅力ですね。

(2009.06.07記)

※残念ながら廃業されたようです。


玄関の扉に「五色の湯」と書かれていなければ、ごく普通の民家のようです。


半円形の浴槽には、色だけでなく泉質も濃い笹濁り色のお湯が溢れています。


高温浴槽はやや色がうすく、お湯がさらに新鮮ですが、やっぱ熱いです。

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