●島牧村の賀老の滝に向かう途中にある一軒宿です。小さな小さな湯宿ですが、真心のこもった館主が笑顔で必ず迎えてくれる隠れ家のような名旅館です。国道229号から高島旅館と賀老食堂のある集落から山中に数キロ入ったところにあります。
●浴槽のお湯は赤茶けていて、少しぬるめで長湯するには最高です。夏季には露天風呂も設けられ、森の香りをかぎながらの入浴を楽しめますが、冬期は内風呂だけになるようです。内湯では、お湯の溢れるわずかな音を聞きながら、床一面の湯華模様をぼんやりと眺めていると、思わず長湯になります。
●内湯も露天風呂も源泉は浴槽の中から空気に触れえることなく注ぎ込まれているので、鮮度がとても良い温泉です。湯面からは仄かな甘いようなカルシウム臭とサビ臭が鼻腔をくすぐります。浴感としては明確なキシキシ感に分類されます。
●あと、この湯宿で特筆すべきことは、料理が非常においしいことです。山中の湯宿ですが島牧村の豊富な魚介類に舌鼓を打つ食事が楽しめます。特に、甘エビの刺身は絶品でした。
●携帯電話の通じない、テレビのない、世間から隔絶した優雅な時間を贅沢に過ごすことができる、現代生活では最高の温泉です。夏季には少し混み合うこともあるようなので、静かな季節はずれの冬に宿泊するのがお勧めと思います。
(2014.07.24修正)
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山の中の小さな小さな湯宿ですが、笑顔で宿主が出迎えてくれます。
サビ臭の赤茶けた特有のお湯が、常に溢れる小さな浴場です
夏季には小さな露天風呂もあります。
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