鹿部温泉 鹿の湯 和風旅館の穏やかな湯

●鹿部温泉は「しかべ間歇泉公園」に数多くの観光客が集まりますが、温泉街そのものは人通りが少なく静かですね。国道の両側に小さな宿が軒を連ねていて、鹿部温泉の代表的な湯宿「鹿の湯」も塀で周りを囲んだ静かな和風旅館のたたずまいを醸し出しています。あまりにも落ち着いた玄関の雰囲気は、日帰り利用を拒んでいるような感じさえしますが、気軽に日帰り入浴を受け付けています。

●浴室は割合に一般的な造りで、大きなサッシ窓に面して広い主浴槽があり、男女の浴室の仕切り壁にカランがいくつか並んでいます。天井を見上げると、女湯より男湯の方がやや広くなっていることに気付きます。ほんのり黄色っぽいともいえる無色透明のお湯が、浴槽の縁から溢れています。源泉は結構熱いので、浴槽のお湯も熱めでした。源泉を口に含むと、薄い塩味がすることがわかります。

●サッシ窓の向こうには植え込みがある小庭かと思いきや、露天風呂があったりします。いかにも後から増設したとわかる露天風呂へは、内湯の浴槽からサッシ窓を乗り越えて入ります。なんか、窓の外の庭園にある小池に入浴するような感じです。敷地の向こう側は道路なので、外塀が立ち景色は望めませんが、磯の香りが漂い昆布のだし汁の中に浸かっているような錯覚を覚えました。穏やかな浴感のお湯を静かに満喫できました。

(2009.05.07記)


塀に囲まれた中に静かに佇み、落ち着いた和風旅館となっています。


思いのほか内湯は広く、明るい窓に面し、透明なお湯が溢れています。


サッシ窓の向こうの露天風呂は、和風庭園の小池のようです。

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