桜野温泉 熊嶺荘 小さいが清潔な館内と優れる湯質

●国道5号線の野田生から道道に入り、野田追川の上流にある一軒宿です。ピンク色の建物の小さな温泉宿ですが、玄関を開けた瞬間から掃除が行き届いて館内がとても清潔であることがわかります。

●内湯は長方形の岩風呂となっていて、析出したカルシウム分が浴槽の縁から10数センチほどテーブル状に張り出しています。浴槽の床にも温泉成分が凝結し凹凸状になっていました。お湯はごく薄く笹濁り色をしていますが、よく見ると表面には無色透明の小さな結晶がたくさん浮いています。これは明礬ではないかと思います。

●浴感としてはキシキシ感のある湯質に分類され、口に含むと軽い塩味があります。お湯がとても新鮮に感じるのは、湯質もさることながら、源泉が空気に触れることなく浴槽内に直接注がれているからでしょう。湯温もちょうどよく長湯向きでした。

●以前にはなかった露天風呂が男性浴室の外にあります。女湯には露天風呂はないので、男性入浴客のいないときか、うまく譲り合うなど工夫して、男湯を通り抜けて露天風呂を楽しむしかないでしょう。露天風呂は野田追川の崖上に立ち、川の流れと対岸の景色をのんびりと楽しむことができます。

(2009.05.24記)

※残念ながら2015年11月に廃業されました。


内湯には、薄く緑がかったお湯が溢れ、表面には明礬の結晶が浮いています。


露天風呂は野田追川の流れを眼下に望み、気持ちの良い湯浴みができます。


こちらは女湯です。男湯に比較してちょっと小さい浴槽ですね。

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