愛山渓温泉 愛山渓倶楽部 山深き自家発電の湯宿

●大雪山の懐の大きさと豊富な高山植物を楽しむには、ロープウェイを使わずに愛山渓からの登山が最適なのですが、その登山口にあるのが愛山渓倶楽部です。国道からの長い砂利道も大部分が舗装され、以前よりは車の運転がずいぶん楽になりました。愛山渓倶楽部の名が示すように、温泉宿というよりも山岳ロッジといった性格を色濃く残しています。登山目的以外の宿泊客はほぼ皆無ではないかと思います。

●階段下にある浴室は決して広くなく、小さな内湯が一つあるだけです。窓が高い位置にあり外の景色を楽しむことはできませんが、薄い緑土色のお湯が湯船から溢れています。泉質だけで勝負できる、そんな温泉です。

●コップがあり飲泉もでき、嬉しいかぎりです。口にするとはっきりとしたサビ味がし、多少の酸味に通じるエグ味を感じます。成分的にはカルシウムのほかマグネシウムも多いので、こういった味になるのでしょうか。

●自家発電の湯宿ですから、ドライヤーなど電気製品の使用は遠慮しましょう。また、夏山シーズンの午後には混み合う可能性があります。なお、冬期は閉鎖されています(営業は5〜10月)。

(2007.07.10記)


沼ノ平への登山口にロッジ風の湯宿「愛山渓倶楽部」が建ちます。


石造りの小さな内湯が一つあるだけですが、それで十分な泉質なのです。


大昔の浴槽は露天風呂から足湯へと変わっていました。

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