定山渓温泉 ライラック荘 温泉のアカウンタビリティには好感

●定山渓温泉街の中心部近くに、巨大温泉ホテル群に隠れるようにして札幌市ライラック荘があります。社会福祉法人光華園が経営する「老人休養ホーム札幌市ライラック荘」というのが正しい呼び名のようです。その名のとおり、60歳以上の方や身障者などの方々のための施設ですが、誰でも日帰り入浴ができます。館内はバリアフリーに徹底し、ちょっと病院のようです(笑)。

●建物の裏の山林に面した浴室は内湯しかありませんが、大きな窓から木立が見えて気持ちのよいものです。説明書きによると、清掃後の湯張り時に加水するものの、その後は源泉のみを注ぎ続けているとのことです。脱衣所に、源泉や加水の状況など温泉法施工規則改正に伴う詳細な説明書が置かれていて、とても好感が持てます。全3ページに及ぶこれだけ詳しい説明は、他では見たことがありません。まさに温泉のアカウンタビリティですね。

●無色透明の源泉はサラリとした浴感があり、わずかにこげ臭を感じました。けれども、近くの渓谷荘(休業)などの湯に比べると、少しインパクトに欠けるかな、というのが正直な感想でした。浴槽にバイブラが設置されブクブクしているところは、私としては逆に余計に感じました。

(2009.02.22記)

※2009年4月にて廃業しています。


大きな温泉ホテルが建ち並ぶ一角にひっそりと慎ましくある温泉施設です。


四角い浴槽が窓際にある内湯だけですが、ゆったりと湯浴みできます。


浴室に続く廊下は、両側に手すりがあり、福祉施設であることを改めて感じます。

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