虎杖浜温泉 富士の湯温泉H 2本の源泉を有するツルツル湯

●虎杖浜温泉に点在する温泉は、それぞれが独自の鄙び感を有していてマニア向きとも言えますが、そのうちの一つの「富士の湯温泉ホテル」も、ホテルというより地元向けの公衆浴場的存在で、ちょっと古ぼけた外観の温泉です。それでも、入浴客と思しき車がたくさん停まっているので、それなりに人気が高いのでしょう。なお、入浴料は300円でした。

●脱衣所はやや狭いものの浴室は広く、窓辺に大きな主浴槽、建物側の奥まった場所には手前からジャグジー湯、大きめの高温浴槽、さらに奥には小さめの浴槽があります。また、窓の向こうには露天風呂があり、濃い褐色の広い浴槽を挟むように2つの浴槽と多彩です。しかし、窓際の主浴槽とジャグジー湯は循環ろ過なので私としては関心なしです。

●あまり人気のない奥まった箇所の2つの浴槽は湯量豊富なかけ流しのお湯です。浴室の奥の方なので熱気が籠っているのと、湯温も高いのでなかなか長湯ができません。恐らく増築を重ねたと見え、この2つの浴槽が以前からのものと思われます。淡い褐色を呈するツルツル湯で、弱タマゴ臭と弱ミズゴケ臭を
感じることができました。カランも源泉のようです。

●3つの浴槽のある露天風呂の両側2つの浴槽は、内湯と同源泉ですが、真ん中の浴槽は別源泉の冷鉱泉も注がれています。石組みから注がれるこの冷たい源泉は、泥湯のような色合いで、サビ味とモール臭を感じます。両側の浴槽から溢れるお湯と混じり、濃い紅茶色を呈し、すごいツルツル湯です。この冷鉱泉の存在で、とても得した気がしました。

(2014.05.17記)



「温泉ホテル」という名が付いていますが、実際には公衆浴場的な存在です。


奥にある二つの浴槽が非循環の湯。熱い湯なのでちょっと長湯は辛いですよ。


ちょっと複雑な構造の露天風呂は、真ん中の湯のみ別源泉の冷泉も利用です。

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